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2007/12/13-15 15th International Postgraduate Course

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2007年度IASG-postgraduate courceに島田教授、池上、居村、吉川医員が参加しました。

<旅行記>

池上 徹
2007年度IASG-postgraduate courseに、島田教授の御推挙を頂き参加させていただきました。postgraduate courseとは、卒後教育としてのセミナーであり、聴衆の主体は若い外科医であります。そもそもは、教授のみが講師として招待されていたのですが、教授の御計らいにて、池上・居村・吉川の3名も講師として派遣していただくこととなりました。
ギリシャでのストライキという事態にみまわれたものの、教授の隙のない情報収集を元にした“戦略”にて空路を変更、ドイツ経由でアテネに危機一髪で降下、ミッションにうつることが出来ました。学会発表実行の前日は、空軍から陸軍に所属を変更、アテネ市街地中心部の情報をくまなく収集することに成功しました。10-20km程の歩行作戦と思われました。主要作戦であるpost-graduate courseでは、東京部隊の幕内先生、山形部隊の木村先生、フランス・パリ部隊のBismuth先生等と交流を深めることが出来ました。
Dr. Henri Bismuthは、肝臓外科の分野でCarne, Starzl, Pichlmayrらと並ぶ昔からの大御所です。最近はその教え子であるAdam, Azoulayらが有名です。なんとその本人と廊下で、肝移植に関する話題で会話ができたのですから、本当に光栄です。
Adam R, Bismuth H, et al. Ann Surg. 2006 Dec;244(6):897-907
Adam R, Bismuth H, et al. Ann Surg. 2004 Dec;240(6):1052-61
Azoulay D, Bismuth H, et al. Ann Surg. 2005 Jul;242(1):133-9.
Azoulay D, Bismuth H, et al. Ann Surg. 2005 Feb;241(2):277-85
私の演題は、血液型不適合肝移植を成功させるためのTokushima Protocolに関する内容でした。脳死が通常の肝移植であるヨーロッパの移植外科医には、なぜそこまで難しいことをするのか、理解し難いようでした。しかし、Dr.Bismuthからも、「我々もTokushima Protocolがあれば不適合ができるかもしれない」とおっしゃって頂き、presenceは示せたと感じています。
最後になりましたが、世界の大御所と非常に近い距離で接することができる会に参加させて頂き、ありがとうございました。いろんな意味で勉強になりました。

吉川 幸造
アテネで開催された、15th International Postgraduate Courseに島田教授、池上先輩、居村先輩とともに参加させていただきました。事前に、ギリシャで国家レベルのストがあると聞いており無事に着くかどうか不安の中のスタートとなりました。成田空港に到着すると、心配していたことが事実となり、イギリスからギリシャ便が欠航となっていました。ドイツ・フランクフルト経由に変更しスト突入20分前にギリシャに入国するように変更しました。その後、成田のラウンジに教授の紹介で入らせいただき、今までに見たことのない別世界を体験することができました。フランクフルトで経由しスト開始ぎりぎり10分のところでギリシャに入国しました。翌日は時間があったためにアテネ観光を計画していましたが、全ての交通機関がストップしており、自分達の足だけが唯一の移動手段でした。ひたすらアテネ市外を右から左へと移動しました。ギリシャは海と山に囲まれているために坂道が多く、日ごろの自分達の不摂生がたたりかなり辛くなりつつもアテネの観光地をめぐることができました。途中でデモの行進にあい、ギリシャ人の本気モードをみて情熱の国民の一端を垣間見ることができました。夜は翌日の発表の成功を祈り、乾杯を行いました。
翌日、いよいよ本番で、アテネ最高級ホテルであるヒルトンで学会が行われました。島田教授と池上先輩は幕内先生が座長のNew frontiers in the management of hepatocellular carcinomのセッション発表し、居村先輩はTechnical advance in liver surgeryのセッションで口演で発表しました。自分にとっては初めての英語の口演であり、原稿に穴があくほど繰り返していましたが実際に会場に入るとかなり緊張してしまいました。都立駒込病院の高橋先生にお会いして暖かいお言葉をかけて頂き、また座長をしていただけると聞き安心しました。New frontiers in the diagnosis and management of colorectal cancersのセッションで無事に終了することができました。居村先生の発表ではビデオがなかなかうまく動かないなど、国際学会ならではのハプニングに見舞われましたが見事に終えられました。その夜は発表の成功を祝い、タベルナ(日本の居酒屋)でギリシャ音楽を聴きながら郷土料理を楽しみました。
翌日に行われた、総会では幕内先生より島田教授がexecutive committeeに推薦された事の報告がありました。
今回、古代都市アテネで夢のようなひと時を過ごすことができ、初めての英語での口演を経験して多くの課題を見つけることができました。この経験を生かして今後の臨床に研究に精進したいと思います。

居村 暁
昨年に引き続きアテネで開催されたIASGO Postgraduate courseに参加させていただきました。今回のアテネの旅全般の報告は吉川君に任せることにして、僕は自分の発表の時のはずかしい失敗談を報告します。
もともと英語ができないということもあり、学会出発前の週には島田教授をはじめ医局の先生方に朝早くから出勤してもらい何度も発表予行をしていただいたおかげで、今回は自身初の「読み原稿なし発表」ができるようになったと密かに思っていました。アテネ入りした翌日、学会初日の夕方のセッションでの発表でしたが、座長の1人が幕内先生という状況での本番でした。動画再生の際、少し手間取りましたが、頭の中が真っ白になって言うことを忘れてしまうというアクシデントもなく、何とか無事発表は終わりました。しかし、ほっとしたのも束の間で幕内先生から質問があり、パッと適当な言葉(もちろん英語のこと)が出てこず、やばい雰囲気が漂い始めました。すると幕内先生は外国人がたくさんいる中で、日本語で質問し直してくださり、なんとか英語で答えようとする僕に「時間もないし、日本語でいいから」と。呈示症例の術式に関しての質問でしたが、僕の口から出た答えは、「たまたまです」。それを幕内先生が聴衆に、TAMATAMA means….と説明されたのち、やんわりと(厳しく?)注意をいただきました。「ああ、はずかしい」と思いながらも、そのセッションで一番の拍手をいただきながら僕は壇上から降りていきました。「やってしまった」と思いながらも、島田教授からも「まあこれで幕内先生にも名前を覚えてもらえただろう」と言われ、前向きに考えることにしました。
これに懲りずに次回の国際学会もオーラルで頑張ろう!

当科より発表した演題は以下の通りです。

[口演] 2007/12/13

<ESPERIDE ROOM 14:00-16:00>
Safe and Quick Major Hepatactomy Using Stapling Devices or Vessel Sealing Devices
M. Shimada, Japan

<SANTORINI ROOM 14:00-16:00>
Blood Type Inocompatible Living Donor Liver Transplantation:A Clue of Success.
T. Ikegami, Japan

<GALAXY ROOM:ISSO COLORECTAL COURSE 14:00-16:00>
Preoperative Chemotherapy using S-1 for Lower Rectal Cancer
K. Yoshikawa, Japan

<ESPERIDES ROOM 16:30-19:00>
Modified Liver Hanging Maneuver Focusing on Ligamentum Venosum
S. Imura, Japan
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by tokugeka | 2007-12-13 00:00 | 学会参加報告


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